2025年4月blog
医師が解説】長引く咳・止まらない咳の原因と治療法|咳喘息・後鼻漏・GERDとは?
医師が解説】長引く咳・止まらない咳の原因と治療法|咳喘息・後鼻漏・GERDとは?
**「長引く咳」「止まらない咳」「夜中に出る咳」**など、咳のお悩みを抱える方は非常に多くいます。
この記事では、呼吸器内科医が「咳が続く原因」と「その治療法」について、患者さんにもわかりやすく・かつ専門的に解説します。
✅この記事でわかること
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咳が2週間以上続くときに考えられる病気
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咳喘息、後鼻漏、GERDなど、見逃されやすい咳の原因
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呼吸器内科で行う検査と治療法
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咳止めが効かないときの対処法
🩺咳が止まらない…その咳、何のサイン?
🔸咳のタイプと期間
咳は、続いている期間により分類されます:
咳の種類 | 期間 | 主な原因 |
---|---|---|
急性の咳 | ~3週間 | 風邪・気管支炎・肺炎など |
遷延性の咳 | 3〜8週間 | 感染後咳嗽・咳喘息など |
慢性の咳 | 8週間以上 | 咳喘息・GERD・COPDなど |
✅ 2週間以上続く咳は、「慢性咳嗽」のサインかも!
市販薬で改善しない場合は、呼吸器内科への受診をおすすめします。
🔍咳の原因は1つじゃない!代表的な病気と特徴
1. 咳喘息(Cough Variant Asthma)
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喘鳴(ゼーゼー)はなし。咳だけが出るタイプの喘息
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夜や朝方、冷たい空気で悪化
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吸入ステロイドで改善することが多い
2. 気管支喘息
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呼吸困難や胸の違和感、喘鳴が出ることも
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季節変化、運動、アレルゲンで悪化
3. 後鼻漏(こうびろう)
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鼻水が喉に流れて咳反射を引き起こす
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花粉症・副鼻腔炎の合併が多い
4. 胃食道逆流症(GERD)
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胃酸の逆流で気道に刺激が起き、咳が出る
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胸やけがなくても咳だけが出ることもある
5. 感染後咳嗽
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風邪が治っても咳だけが長引く
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2~4週間程度続くことが多い
🧪呼吸器内科での検査:原因特定のために
長引く咳の正体を見極めるには、以下の検査が有効です。
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胸部レントゲン検査:肺炎や腫瘍の除外
-
呼吸機能検査(スパイロメトリー):喘息やCOPDの診断
- 血液検査:感染や炎症の有無や程度の確認
-
アレルギー検査:花粉・ダニ・動物アレルゲンなどを確認
- ウイルス抗原定性検査:特定のウイルス感染症の有無を確認
-
喉頭ファイバー検査(必要時):後鼻漏や声帯異常を評価
💊咳止めでは治らない?原因に応じた治療法
「咳=咳止め薬」という考え方は危険です。原因疾患に応じた治療こそが根本治療になります。
疾患 | 主な治療法 |
---|---|
咳喘息 | 吸入ステロイド、気管支拡張薬 |
GERD | 胃酸抑制薬(PPI) |
後鼻漏 | 抗アレルギー薬、点鼻ステロイド |
感染後咳嗽 | 抗炎症薬、漢方薬、気管支拡張薬 |
👩⚕️まとめ|咳が続いたら、早めの受診を
「咳が長引くだけ」と軽視してしまいがちですが、放置すると気道の慢性炎症や生活の質の低下を招くこともあります。
特に次のような場合は、早めに呼吸器内科に相談しましょう。
✅ 咳が2週間以上続いている
✅ 夜間・朝方に咳が強くなる
✅ 会話や笑った時に咳が止まらない
✅ 咳止め薬が効かない
🏥当院では、咳の専門診療を行っています
当院の呼吸器内科では、咳に特化した診療と検査体制を整えています。
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呼吸器内科医による診察
-
咳喘息やGERDに対する専門的治療
-
アレルギー検査、呼吸機能検査も即日対応可能
咳に悩むすべての方へ。
正確な診断と適切な治療で、健やかな毎日を取り戻しましょう。
新宿グリーンタワー内科クリニック/長引く咳/喘息/呼吸苦/COPD/呼吸器内科/西新宿/新宿
🏥「咳の専門外来」をお探しなら|新宿グリーンタワー内科クリニックへ
新宿駅・都庁前駅からアクセス良好な内科・呼吸器内科専門クリニックです。
🔸当院の特徴
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✅ 経験豊富な呼吸器内科医による診察
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✅ 咳喘息・GERD・アレルギーなど慢性咳嗽に対応
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✅ レントゲン・呼吸機能検査・アレルギー検査・感染炎症血液検査、すべて当日結果を患者さんに反映。
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✅ 新宿グリーンタワービル内の落ち着いた環境
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✅ 土曜午前も診療/ネット予約対応
📍アクセス
新宿グリーンタワー内科クリニック
東京都新宿区西新宿6丁目14-1 グリーンタワービル1階
🚉 新宿駅西口 徒歩10分/都庁前駅 A5出口 徒歩5分
長引く咳の正体とは?——呼吸器内科医が教える「咳」の奥深い世界
長引く咳の正体とは?——呼吸器内科医が教える「咳」の奥深い世界
はじめに:風邪が治ったのに、咳だけが止まらない…
「2週間以上咳が続いているんですが…」
このようなご相談は、呼吸器内科外来で最も多い訴えの一つです。
実は、**“長引く咳”**の背後には、いくつもの異なる病気やメカニズムが隠れています。咳は単なる風邪の名残ではないことが多く、早期の正確な診断と治療が重要になります。
この記事では、呼吸器内科専門医の視点から、長引く咳の原因・検査・治療についてわかりやすく解説します。
咳の分類とその意味
咳は「続いている期間」によって大きく3つに分類されます。
咳のタイプ | 期間 | 主な原因例 |
---|---|---|
急性の咳 | ~3週間 | 風邪、インフルエンザ、肺炎など |
遷延性の咳 | 3〜8週間 | 感染後咳嗽、咳喘息など |
慢性の咳 | 8週間以上 | 咳喘息、気管支喘息、GERD、COPDなど |
3週間以上続く場合は、“ただの風邪”ではなく何らかの病的状態が持続しているサインと考えるべきです。
長引く咳の代表的な原因
1. 咳喘息(Cough Variant Asthma)
喘鳴(ゼーゼー)がなく、「咳だけ」が出るタイプの喘息。
多くは夜間や早朝、冷たい空気で誘発されます。吸入ステロイドが有効です。
2. 気管支喘息
咳に加えて呼吸苦や喘鳴が出現。季節や天気の変化、ダニ・ハウスダストなどで悪化します。
3. 後鼻漏(こうびろう)
鼻水が喉の奥に落ち、咳反射を引き起こす状態。花粉症や慢性副鼻腔炎が原因のことも。
4. 胃食道逆流症(GERD)
胃酸が食道に逆流し、微量が気道に入り込むことで咳を引き起こすケース。
胸焼けがなくても咳だけが症状として現れることもあります。
5. 感染後咳嗽
風邪や気管支炎の後に咳だけが残るタイプ。2〜4週間続くことも。気道の過敏性が原因とされています。
正確な診断のために:呼吸器内科で行う検査
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胸部X線検査:肺炎や肺がんなどの重大な疾患を除外
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呼吸機能検査(スパイロメトリー):喘息やCOPDの診断
- 血液検査:感染の有無や程度などを確認
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アレルギー検査:ダニ・花粉・ペットなどの感作状況を確認
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喉頭ファイバー(必要時):後鼻漏や声帯の異常を確認
治療法は「原因」によって大きく異なる
咳の治療は、「原因に応じたターゲット治療」が基本です。
一律に咳止めを出しても、効果が出ないどころか診断を遅らせることもあります。
原因疾患 | 主な治療 |
---|---|
咳喘息 | 吸入ステロイド+気管支拡張薬 |
GERD | プロトンポンプ阻害薬(PPI) |
後鼻漏 | 抗アレルギー薬、点鼻薬 |
感染後咳嗽 | 漢方薬や抗アレルギー薬、気管支拡張薬など |
咳を「体からのサイン」として見逃さないで
咳は体にとって重要な防御反応ですが、長期間続く咳は異常です。
原因を突き止めれば、多くの場合は適切な治療で改善できます。
「長引くけど、まあそのうち治るだろう」と思って放置することで、気管支の炎症が慢性化したり、生活の質が下がったりすることも少なくありません。
おわりに
呼吸器内科では、「咳」に対する専門的な検査と治療が可能です。
もし2週間以上続く咳や、夜間に悪化する咳がある場合は、どうぞ気軽にご相談ください。
「ただの咳」では済まされない、その背景にある身体のサインを一緒に見つけていきましょう。
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