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コロナウイルスはマスクで防御できるのか? ~新宿グリーンタワー内科クリニック 呼吸器内科~

ウイルスは細菌やカビなどと比較してとても小さな病原体です。コロナウイルスにしてもその大きさは、およそ10万分の1センチメートル前後と言われています。

一方でマスク(サージカルマスクであっても)は、コロナウイルスの50倍くらいの大きさまでしかブロックできません。単純にウイルス単体で飛んできた場合にはマスクでは全くブロックできません。

しかし、インフルエンザウイルスも含めて、せきやくしゃみで飛散する飛沫(しぶき)は、大抵はウイルスの周りに水分を含んでおり、飛沫全体の直径はマスクでブロックできるようになるというのが一応の定説です。但し、ウイルスごとの飛沫がどのくらいのサイズであるかは確認されておらず、せきやくしゃみを浴びても100%ブロックできているとは限りません。

それでもマスクをしているほうがブロックできている飛沫があることは確かですので付ける意味合いはあるかと思います。

そもそもコロナウイルスとはなんなのか? ~新宿グリーンタワー内科クリニック 呼吸器内科~

2020.03.02 | ブログ

世界中で感染が拡大している新型コロナウイルスですが、そもそもコロナウイルス自体は珍しいものではなく、一般的な風邪の原因は10-15%がコロナウイルスによるものであるということは一般にあまり知られていません。

コロナウイルスにも種類があり、風邪の原因となる一般的なものから、SARS(サーズ)、MERS(マーズ)といった数年前に中国や韓国、中東で猛威を振るった致死率が高いタイプもこれまでに報告されています。今回の新型コロナウイルスは、世界的にはcoronavirus disease 2019、略してCOVID-19と呼ばれており、2019年に新たに発見された新型コロナウイルスという意味です。より正確には、2019年12月に中国の武漢市で原因不明の肺炎が集団発生したことで発見されました。

現在までのデータから、致死率はインフルエンザウイルスより高く、感染力はインフルエンザの同等以上というという評価であり、未だ発生源が明らかではなく、ワクチンもなく、治療法も対症療法しかないため、世界中で大きな脅威となっています。

インフルエンザワクチンはいつ接種すべきなのか? ~新宿グリーンタワー内科クリニック 呼吸器内科~

「インフルエンザワクチンはいつ接種すべきなのか」迷ったことはありませんか?

結論を初めに言いますと、「接種開始時期になったら早く接種した方がより効果的で意味があります」。

下のグラフは東京都の月別インフルエンザ患者者数ですが、毎年11月中旬くらいから感染が目立ち始めて12月中には1回目のピークを迎えます(1回目のアウトブレイク)。年末年始は学校や会社がお休みになるため、感染は一時的に下向きになることはあまり知られていませんがグラフを見るとそれがよくわかります。休み明けの1月上旬から2月中旬までは2回目のピーク(2回目のアウトブレイク)であり、年間で最大の感染リスクがある時期です。

ワクチンは接種してから十分な効果を発揮するまで2週間はかかり、効果は接種後4か月目でも約60~70%の有効率を保ちます。つまり10月下旬に接種すれば11月中旬から12月の第1期流行時期と1月から2月の第2期流行時期を十分にカバーできることになります。

東京都健康安全研究センター資料より

北半球の先進国では日本と同じようなインフルエンザの流行時期を迎えるため、仕事や観光で冬の時期にアメリカを含む北米やヨーロッパに行かれる予定の方もインフルエンザワクチン接種は重要ですのでご留意ください。

最新の知見となるアメリカ疾病予防センターが8月に発表した報告書でも「11月までのワクチン接種」が推奨されています(Prevention and Control of Seasonal Influenza with Vaccines: Recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices – United States, 2019-20 Influenza Season. MMWR Recomm Rep. 2019;68(3):1. Epub 2019 Aug 23)。

以上、インフルエンザワクチンの適切な接種時期について解説させていただきました。