ブログblog
インフルエンザワクチン接種が10月から始まっています! ~新宿グリーンタワー内科クリニック・呼吸器内科~
当院でも既にインフルエンザワクチンの接種が始まっています。
ワクチンは十分量確保しておりますので、事前に予約やお問い合わせなく当日接種することが可能です。
事前にWeb問診されている場合は、クリニックで問診票の記載は不要です。
*Web問診リンクは以下
https://symview.me/medical_interview_flows/green-tower-naika/public?url_kind=1
心肥大って言われたら ~新宿グリーンタワー内科クリニック・循環器内科~
健診や人間ドック,あるいはたまたま他の理由で受けた心電図検査などで心肥大と言われたことはありませんか?
今日は心肥大とは何か?怖い病気なのか?放置しておいてもいいのか?治療法はあるのか?などについて解説したいと思います.
基本的に心肥大は心電図検査によって初めは診断されます.ほとんどの心肥大は左心室(心臓に4つある部屋の一つ)の壁が分厚くなってしまった状態を指します.そもそも心臓は全身に血液を送るポンプであり,左心室の壁が厚くなるということは,左心室が正常よりも筋肉質になることです.正常より心臓が筋肉質になるということは,心臓の出口が狭くなっている(大動脈弁狭窄症)あるいは心臓を出た後の圧が高すぎる(高血圧症)という病態が主な原因となります.また,高血圧や大動脈弁狭窄がなくても,遺伝的に心肥大を発症することもあります(肥大型心筋症).他にはアスリート心臓と言われる概念もあり,高負荷な運動中は血圧が上昇するために心肥大を招くことがあり,マラソン,トライアスロン,自転車競技など持久力を求められる競技で発症リスクが高いと言われています.
心肥大の最大の問題は,「突然死のリスクが高まる」ということです.肥大した心臓の筋肉には必ず線維化(本来の筋肉組織の一部が硬い組織に置き換わること)があることが分かっており,この線維化は電気的に異常な回路を形成することがあるため,急に重症不整脈(多くの場合心臓の機能が停止した状態)が起こると突然死に繋がります.もちろん,心肥大がある方の中で重症不整脈を起こす人は決して多くはありませんが,正常な心臓の方においては重症不整脈はほぼ起こりないので,心肥大と初めて指摘されたのであれば一度は精密検査をする必要があります.
「アスリート心臓」は特に治療法もないし放っておいてもいいという認識は正しいものではなく,「アスリート心臓」と精密検査をせず診断された方の中には,実は肥大型心筋症など遺伝的な心臓疾患を持っていたということもありますので,一度は精密検査を受ける必要があると考えられます.
例えば「急に人が倒れて.脈が取れない」という「心停止」の状態の多くは,この重症不整脈が原因です.もちろん,重症不整脈を起こす病気は心肥大以外にも多くありますが,心肥大もリスクの一つなのです.
精密検査では「心肥大の程度やパターン」「心臓の全体の機能とその他異常の有無」「重症不整脈の有無とそのリスク」などを評価します.
当院においても,まずは血液検査,心臓超音波検査(心エコー)や24時間心電図(ホルター心電図)などを行って評価をします.重症不整脈のリスクが高ければ,植込み型除細動器,薬物治療,カテーテル心筋焼灼術などの治療が必要になることもあります.また,不整脈が重症でなかったとしても,心肥大を伴う高血圧や,何か症状があったり,原因となる疾患によっては薬物療法を主とする治療がされます.
心肥大も侮ることはできない病態ですから.初めて指摘された場合は一度は精密検査を受けましょう.
ブログをはじめます
新宿駅徒歩圏、西新宿駅E4出口から徒歩2分、都庁前駅A5出口から徒歩2分,西新宿のヒルトン東京向かいにある、新宿グリーンタワー内科クリニックです。
こちらのブログでは、クリニックについてや、季節の病気・増える症状など、様々な情報をお伝えしていきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。